上田城=真田幸村=六文銭と自然に湧き出てくるフレーズ。一昨年のNHKの大河ドラマ「真田丸」で一躍脚光を浴びた上田城は長野を代表する観光地となりました。
信州上田真田丸大河ドラマ館 は100万人超えの来場者を記録し大盛況の中閉館してしまいましたが、今もなお上田城には多くの観光客が訪れています。
本丸内に「真田神社」もあり、昨今の御朱印ブームも相まって相乗効果に乗っかり、私も御朱印拝受と上田城観光の一石二鳥で行って参りました。
徳川軍を二度蹴散らし、難攻不落の城とされた上田城に真田幸村になったつもりで登城してみたいと思います。
今回は上田城のご案内となりますが、真田神社も次回記事にする予定です。
アクセス、駐車場情報、観光案内、混雑状況など撮って来た写真でシェアします。少しでも皆さまの旅のお役に立てれば幸いです。
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目次
上田城について
上田城は長野県中北部の上田盆地の北側に位置する。真田信繁(幸村)の父、真田昌幸によって天正13年(1585)に築城され、千曲川の分流である尼ヶ淵に面していたので、築城当初は「尼ヶ淵城」と呼ばれることもあった。
上田城は当初徳川家の出資で上杉家に対抗するため築かれましたが、沼田領の帰属をめぐり徳川家と縁を切り上杉家の城として完成しました。
すぐさま徳川の大軍が上田城を攻め、第一次上田合戦が勃発しましたが、昌幸の巧妙な戦術により徳川軍は大敗し、慶長5年(1600)には関ヶ原の前哨戦とも言える第二次上田合戦が起こり徳川秀忠率いる3万8千の軍勢も退けその名を轟かせました。
上田城は一見には石垣も少ない平城で攻略容易に見えたものの、城の南側は千曲川に接し、北側と西側に矢出沢川を引き込み総構えとし、唯一の攻め口である東側にも蛭沢川や湿地帯などがあり、実は自然を含めた地形が優れた構造になっているのです。
残念ながら上田城に天守があった事を確認できる資料はありません。ですので、かっこいい天守が好きな方には物足りないかも知れませんが、お城通にはたまらない魅力のある城なのです。
上田城の人気の理由は二度も実践を経験した城であり、二度とも勝利した難攻不落の城である事に他なりません、またもう一つの人気の理由は策士昌幸・幸村の親子の生き様の部分も大きいと思います。
上田城は日本百名城 27番・日本夜景遺産に認定されています。
上田城のアクセスと所要時間
関東方面
関越自動車道 → 藤岡JCT → 上信越自動車道 → 上田菅平IC
藤岡JCTより、102km 1時間20分
名古屋・関西方面
名神高速道 → 小牧JCT → 中央自動車道 → 岡谷JCT → 長野自動車道 → 岡谷IC → 国道142・152号線
小牧JCTより、248km 3時間39分
北陸・信越方面
北陸自動車道 → 上越JCT → 上信越自動車道 → 坂城IC → 県道91号
上越JCTより、109km 1時間28分
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上田城の駐車場情報と混雑状況
②上田城跡公園駐車場が唯一の無料駐車場になりますので、まずはここを目指しましょう。
大河ドラマ館も閉館し観光客も一段落した感じのある上田城なので、土日祝でも午前10時頃までなら停める事が出来ると思います。(確実に停めたいなら9:30までに到着)
管理人も祝日の9:30着で3分の2くらい埋まってました。
①上田城跡北観光駐車場
駐車台数
普通車104台
駐車料金
通常時
1時間以内/無料
1時間超~11時間以内/1時間ごと100円加算
11時間超~24時間以内/1,000円
24時間超/1日ごと1,000円を加算
特別期間
3時間以内/500円
3時間超~8時間以内/1時間ごと100円加算
8時間超~24時間以内/1,000円
24時間超/1日ごと1,000円を加算
利用時間
24時間
※特別機関は
上田城千本桜まつり(4月上旬)
上田真田まつり(4月下旬)
上田城けやき並木紅葉まつり(10月下旬~11月上旬)
その他ゴールデンウイーク、お盆等
②上田城跡公園駐車場
駐車台数
普通車88台
駐車料金
通常時
無料
イベント時
イベント開催時は駐車禁止となる場合がございます。
利用時間
24時間
③大手町モータープール
駐車台数
普通車22台
駐車料金
40分まで100円、40分〜1時間200円、
以後1時間毎100円
利用時間
24時間
④上田商工会議所駐車場
駐車台数
普通車64台
駐車料金
30分まで無料、30分〜1時間200円、以後10時間まで1時間毎100円、10時間〜24時間1,200円、24時間以上1日毎に1,200円
利用時間
24時間
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。
上田城観光情報
住所
長野県上田市二の丸6263番地イ
電話
0268-22-1274
入園時間
上田城・上田城跡公園は開園・閉園時間はございません。いつでも入園できます。入城・入園料無料。
観覧料(上田城南櫓・北櫓・櫓門・上田市立博物館・別館)
市立博物館常設展観覧料
【一般】300円 【高等学校以上の生徒・学生】200円 【小・中学校の児童・生徒】100円
上田城南櫓・北櫓・櫓門 観覧料
【一般】300円 【高等学校以上の生徒・学生】200円 【小・中学校の児童・生徒】100円
※観覧チケットは眞田神社入口近くの「上田城櫓観覧券売場」でお買い求めください。
共通観覧料(市立博物館常設展及び南櫓・北櫓・櫓門の観覧)
【一般】500円 【高等学校以上の生徒・学生】300円 【小・中学校の児童・生徒】150円
※共通券がじゃっかんお得です。
営業時間
8:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日
水曜日・年末年始・祝祭日の翌日
所要時間
上田城・上田城跡公園・上田市立博物館・別館 などじっくり見たらきりがありません。
歴史好きなら半日でも足らないでしょう。
管理人は上田城・真田神社・博物館を早足で回って2時間半かかりました。
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みちしるべ
尼ヶ淵
上田城跡公園駐車場に車を停めればそこはかつて千曲川の分流の場所「尼ヶ淵」である。
上田駅から徒歩で来城される方も、上田城入り口の二の丸橋へ向かう前にこちらの尼ヶ淵を見られる事をおすすめします。
千曲川が流れ、自然の大きなお堀になっていたことから、こちらの南側からは攻めることが不可能であった事がうかがえます。
この場所が「尼ヶ淵」と称していた事から、上田城は別名「尼ヶ淵城」と呼ばれていました。
尼ヶ淵から城を見上げてから正門に向かいます。
ケヤキ並木遊歩道
かつて二の丸のお堀があった場所にはケヤキ並木道が整備されています。
堀跡の遊歩道は約1kmに渡り、当時は川から引いた水で上田城を守ってきました。
管理人が訪れたのは11月の23日でしたが、寒い地域である長野の山あいにも紅葉はまだ残っていました。
ケヤキ並木紅葉まつり
毎年秋に行われるケヤキ並木紅葉まつりは、10月下旬~11月上旬。鮮やかな紅葉の遊歩道のライトアップも行われ「日本夜景遺産」にも認定のお墨付き。
その他、グルメイベントや乗馬・甲冑体験など、秋に訪れるならこのまつり期間をチョイスしましょう。
※上田城跡公園駐車場はイベント会場になるため駐車禁止になります。
昭和3年から47年には電車が通っていました。
電車のトンネルをくぐるとお堀の上に登る階段があります。
平和の鐘
二の丸の空堀から見上げる「平和の鐘」、設置してある由来書きにはこう書かれている。
時の鐘の歴史は延宝五年(1677年)原町問屋日記の文献により明らかにされているが、或いはそれ以前からか、時を知らせる鐘として上田城下の住民に親しまれて日常生活に欠かすことができなかったと伝えられる。
以来二百数十年の長い間正しい時を知らせ続けてきたが、時代の移り変りの中で大正十四年この知らせはサイレンに代った。
また鐘の位置も幾度か変わり昭和九年に上田城跡のこの場に落ち着いた。
昭和十八年大東亜戦争が次第に悪化するにしたがい遂に軍に徴発され姿を消してしまう。
昭和四十七年上田市自治会連合会にこの復元運動が起り広く全市民の協賛によってその名も「平和の鐘」と改め三十年振りに昔の姿に再現された。
この鐘の鳴り響くかぎり再び悲惨な事の起らないよう十万市民の平和の願いがこの鐘に込められている。
二の丸橋
正門のある二の丸橋を渡り城内に入って行きます。誰もが利用出来る上田城跡公園として整備されていますので入城無料です。
二の丸橋を渡るとすぐ左手に見えるのが、「信州上田真田丸大河ドラマ館」跡です。
開催期間、平成28年1月17日~ 平成29年1月15日の1年間で来場者100万人を達成し大盛況のおり閉館しました。
大河ドラマ館
大河トラマ館の宿命ですが、どんなに盛況でも開期一年というのが通例です。
大河ドラマの放送が一年なので、翌年は次のドラマに集中してほしいというNHKの思惑なのか、セットや衣装の貸出期間がドラマ終了までという縛りがあるのでしょう。
開催する側も、NHK側から約一年半前には次の次のドラマの発表があるわけで、ドラマのロケ地にあたる自治体はドラマ館の設営やアクセスの整備に大忙しなわけです。
どれだけ集客が見込めるかわからない状況で、莫大な税金を投入して作れるはずもなく、既存の施設を利用して中は一年で壊しますよ~的な建物が多いのも事実です。
ちなみに今年の大河ドラマ「西郷どん」の鹿児島で開催されているドラマ館は2019年1月14日までです。
隅おとし
本丸のお堀を北向きに見たものですが、上田城本丸の北東(丑寅)の方角は鬼門にあたることから、土塁(堀の内側)の隅を切りこみ「鬼門よけ」としました。これを「隅おとし」と言い、上田城の大きな特徴のひとつです。
上田市立博物館別館の方へ回るとよく見えますので時間のある方は行ってみて下さい。
本丸のお堀を南向きに見たものです。お堀はここまででその下は千曲川の分流「尼ヶ淵」と呼ばれていた場所です。
東虎口櫓門
天守のない上田城では一番人気のある場所です。
虎口とは城の出入り口の事です。上田城の顔であり誰しも写真やTV等のメディアで見た事があるのではないでしょうか?
向かって右が北櫓、左が南櫓、正面が東虎口櫓門になります。
関ヶ原の合戦後、徳川により徹底的に破壊された上田城は仙石氏が城主の時代に再建され、7基の櫓と2基の櫓門が建てられました。
明治維新後、西櫓1基を残しそのほかの櫓・櫓門は解体され払い下げられました。
城外に移築されていた2基の櫓(なんと遊郭として使われていた)は後に買い戻され、昭和18年(1943)から24年(1949)にかけて現在の南櫓・北櫓として再移築されました。
平成6年(1994)には東虎口櫓門が復元されました。
北櫓は秋は紅葉、春は桜が楽しめます。
南櫓からは眼下は尼ヶ淵、遠くは上田盆地や上田市の町並みが見えます。
真田石
真田昌幸が築城時に据えたもので高さ2.5m、横幅3mほどある。城主の威厳を示すためのもので大きさを競ったそうです。
松本城、名古屋城等にもありますので行った際はご覧になって下さい。
上田城櫓観覧
観覧券売場は東虎口櫓門をくぐってすぐ左側にあります。
天守のない上田城において唯一入れる北櫓・南櫓は是非入っておきたい場所です。
櫓の入り口は南櫓の下に階段があります。階段下にチケットもぎりの方がいらっしゃいます。
櫓門
階段を上がったらまずスリッパに履き替えます。自分の靴はビニール袋にいれて持ち歩きます。
観覧は、櫓門⇒北櫓⇒南櫓の順番に回ります。
六文銭模様の赤い服をはおり、火縄銃を構えて記念撮影できます。
人気があるようで、混雑時は順番待ちになるようです。
北櫓
北櫓は二階に登れます。
狭間(さま)矢・弾丸を放つための窓
武者窓(むしゃまど)下からのつっかえ棒でさっと開けて外の様子をうかがえる窓
南櫓
真田井戸
真田神社の境内の左側、「抜け穴の井戸をご覧ください」との事。
眞田神社の境内に残る直径2m・深さ16.5mの井戸は真田井戸と呼ばれています。
この井戸は抜け穴になっており、城北の太郎山麓の砦や南は千曲川に通じていたという伝説が残っています。
西櫓
本丸へのもう一つの入り口を守る西櫓は寛永3~5年(1626~1628)にかけて仙石氏によって建てられた。
上田城で江戸時代から現存している唯一の建物で、南櫓・北櫓とともに長野県宝に指定されています。
以前、期間限定で内部公開されていましたが、非常に貴重な建築物なので現在は外観のみです。
上田城跡本丸跡
本丸跡は東虎口櫓門より入るとすぐ「真田神社」の鳥居や奥に本殿が見える。
そこより一段高い位置には樹々が生い茂り記録によると天守こそありませんが、無駄に広い本丸は何か建物があってもおかしくない場所ではあります。
秋は紅葉が綺麗でした。
上田市立博物館
館内は撮影禁止の為画像はありませんが、貴重な資料や展示物がたくさん置いてありました。
上田市立博物館別館
こちらも撮影禁止です。バーチャルシアターなるものがあり、上田城の過去から現在までを空撮で楽しめました。
六文銭
真田家の家紋といえば「六文銭」であり、戦国の武将は自らを知らしめるため家紋を旗や兜などの装備品にあしらっていました。
「六文銭」とは三途の川の渡る船賃であるとされています。いつ命を落としても困らないように六文銭を身に着けておくといった意味合いがあり、服に縫い付ける場合もあるようです。
ちなみに六文は現在のお金にすると300円くらいですので、50円玉6枚といった感じでしょう。
ということで、お昼に六文銭かき揚げなるものを注文してみました。
場所は二の丸橋の道路の反対側、上田市観光会館(お土産屋さん)の1F「そば処千本桜」です。
まとめ
難攻不落の城とその名を轟かせた上田城、現在は春は桜、秋は紅葉と一年を通して上田市民の憩いの場になっています。現地に行って気になった事をまとめてみました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
- 車の場合は無料の上田城跡公園駐車場を目指そう。
- 上田城はお堀から、ケヤキ遊歩道を通り抜けよう。
- 真田神社の奥にある、「真田井戸」「西櫓」は忘れずに。
- 櫓・博物館の観覧は若干お得な共通券を。(時間のある方のみ)
- 本丸の回りのお堀をぐるっと一周すると上田城が攻めにくい事がわかる。(時間のある方のみ)
- 天守はないが満足度の高い上田城。
- 歴史好きには観光に時間をかければきりがない。