新潟県と言えば日本酒を造る蔵の数が全国第一位を誇っています。越乃寒梅など誰もが一度は聞いたことのある銘柄を筆頭に淡麗辛口ブームが起きました。質の高い酒米と雪国ならではの清らかな水で作り上げる日本酒は、厳しい冬がもたらす低温長期醗酵により、淡麗なお酒を醸し出しているそうです。今回新潟を訪れるにあたり酒蔵を検索していると、新潟駅から徒歩で行ける酒蔵「今代司酒造(株)」さんがありました。今回工場見学や試飲をして来ましたのでご案内します。アクセス、駐車場情報、観光案内、混雑状況など現地で撮って来た写真でシェアします。少しでも皆さまの旅のお役に立てれば幸いです。
目次
今代司酒造(株)について
今代司酒造株式会社(イマヨツカサシュゾウ)は新潟県新潟市中央区鏡が岡1番1号に蔵をかまえている創業1767年の老舗の酒蔵です。
明治の中頃にこの地で創業した今代司酒造。2006年にそれまでの工程を見直し、アルコール添加を一切行わない「全量純米仕込み」の蔵として酒造りを行っているそうです。
酒造りをすべて純米規格に切り替えるといっても、毎年、原料のお米の出来は違いますし、当然米麹の出来も違います。アルコールの添加による調整なしで、安定したクオリティーの商品を発売し続けるのは、卓越した技術の表れの他なりません。
新潟駅から徒歩で行けるため、酒蔵でありながら観光名所のような扱いをしているサイトもありますし、今代司酒造さん自体も、現代にあったマーケティング手法で宣伝上手であり、そういった事も相まって地の利を生かした集客を行っています。
アクセスと所要時間
くるま
日本海東北自動車道 新潟亀田I.Cより国道7号線経由、5km、9分
徒歩
新潟駅より 1.1km、15分
駐車場情報
工場隣接に専用駐車場があります。普通車約30台 無料
試飲ができるため車で来る方は少ないようです。
利用情報
酒蔵見学
受付時期:通年(但し12月31日~1月3日のみ休業)
受付時間:9時~、10時~、11時~、13時~、14時~、15時~、16時~(1日7回)
見学所要時間:30分
受入人数:各回40名(お1人様から見学可能)
予約:6名以上は要予約 ※当日予約可
テイスティング
銘柄:今代司、錦鯉、ビンテージ銘柄、他10種類以上の純米酒
料金:500円ですが用紙に住所氏名等を記入で無料。
みちしるべ
酒蔵見学のマナーとは?
近年の日本酒ブームも相まって多くの酒蔵で見学出来るようになりました。休日など観光客などでかなりの振わいをみせています。
朝一番の9時からの見学に参加しました。私達だけかと思ったら早朝にもかかわらず10人ほど集まって来ました。私達より若い人ばかりで、若者にも日本酒が浸透しているのがわかります。
ここに限らず酒蔵見学の時は納豆を食べて来てはいけないという話を聞きます。酒造りというのは目に見えない微生物の力を借りて発酵させる非常にデリケートなものです。納豆菌は非常に強い繁殖力があり、酒造りに必要な麹菌の大敵だそうです。
それからヨーグルト等の乳酸菌、漬物等の発酵食品もNGだそうです。
老舗の暖簾をくぐります
酒蔵の中は土足では入れませんのでこちらでスリッパに履き替えます。
さあ暖簾をくぐって酒蔵見学スタートです。
吟醸、大吟醸などの高級酒になるにつれ、精米(お米を削ること)の精度は高くなり、一般で30%、吟醸で40%、大吟醸では約50%以上(お米の大きさが半分)に磨かれます。大吟醸は贅沢なお酒ですね。
今代司酒造のお酒が出来るまでの工程や蔵に関するお話、蔵内にて酒造りの現場を蔵元さんに案内をして頂けます。
この丸いやつ何だか知ってますか?
杉玉(すぎだま)と言うそうです。日本酒の新酒は、秋に収穫された米で作り、その年の11月頃から年末にかけて搾られたものを指します。こうして、新酒ができたことを印すために吊るされるのがこの「杉玉」なのです。吊るされたばかりの杉玉はまだ杉の葉の青々しさが残っていますが、やがて枯れて茶色がかってきます。この色の変化がまた人々に、新酒の熟成の具合を伝えるのです。
日本酒とは、どのような所で、どのように造られるのか、時間と手間をかけた仕込みとはどのようなものなのか、とても勉強になります。
サーマルタンク
酒造りのポイントの一つは醗酵をコントロールする温度調整にあり、中でも絶妙のタイミングを要する仕込タンクではその温度調整が一番の難関とされていました。サーマルタンクは冷媒ガス循環方式または冷媒液循環方式のタンクと冷却装置が一体化された「冷却装置付タンク」です。
何やら作業中です。
貯蔵タンク
昔の看板や酒造りで使用した道具など時代を感じます。
今代司ブランドの品々
グッドデザイン賞受賞の錦鯉。日本酒とは思えないとてもおしゃれなボトルです。模様の中に新潟県が隠れていますが解りますか?
お待ちかねの試飲
こちらで用紙に住所、氏名を記入すれば試飲料金500円が無料になります。
ていうかみんな書いてましたし、500円はお酒の購入費に充てた方がお得ですよね。
酒蔵見学終了後のテイスティングタイム。錦鯉や大吟醸など各自で自由に注いでいただけます。
ドライバーさんはノンアルの甘酒が用意されていますのでそれで我慢しましょう。
試飲が終わると、台所(厨)をリノベーションした売店でお買い物ができるのですが、これがまたおしゃれで、きれいにに並べられた日本酒を見ていると購買意欲が沸きます。せっかくですから試飲で気に入ったお酒を購入しましょう。錦鯉はSoldoutでした。
地酒ガチャが置いてありますが、一回400円で外れがないので大吟醸狙いで引くのもありです。
現地に行って気になった事をまとめてみましたので見て行って下さい。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
まとめ
- 5人以下は予約がいりませんので見学開始時間に到着すれば大丈夫。
- 米麹菌は大変デリケートな菌です。納豆菌は絶対持ち込まないようにしましょう。
- 見学、試飲、お土産タイムはトータルで1時間はみておきましょう。
- 試飲は全種類飲めますが、飲みすぎに注意しましょう。