年二回春と秋に行われる高山祭ですが、有名な祭りだけあって毎年ニュース等で取り上げられています。
屋台を曳いての街中練り歩きや、からくり人形のあっと驚く変身の様子はなんとなく見た事がある人も多いでしょう。
毎年かなりの人出があるのですが、日にちが決まっており、平日で休みが取れなかったり、見たいけど二の足を踏んでいる人も多いのではないでしょうか?
はなはなも高山祭の期間には行けませんでしたが、春の高山祭り(山王祭)を知るには日枝神社を知るべしという事で行ってまいりました。
日枝神社には近年「君の名は」の聖地巡礼で訪れる人も多く、実際に訪れてみるとオマージュされている場所もあるので、なるほどな~といった感じで参拝することが出来ました。
アクセス、駐車場情報、参拝案内、など撮って来た写真でシェアします。少しでも皆さまの旅のお役に立てれば幸いです。
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目次
日枝神社について
日枝神社(ひえじんじゃ)の「ひえ」は比叡を意味しており、山王信仰に基づき比叡山麓の日吉大社(滋賀県大津市)より勧請を受けた神社の社号なのです。
日吉大社は全国に約3,000社ある日吉・日枝・山王神社の総本社であり、通称として山王権現とも呼ばれる。
高山市にある日枝神社は別名「飛騨山王宮日枝神社」といい、城山の南麓に鎮座。高山城下町南半分(安川通り以南)の氏神様です。
御由緒は、飛騨国最古の城といわれる三仏寺城の城主である飛騨守平時輔が、狩りで狼を見つけ矢を放ったところ、みごと命中したにもかかわらず近づいてみると狼ではなく大杉に刺さっていた。
平時輔は「大山咋神」の狼を救った神の力を感じ、永治元年(1141)鎮護神として山王権現(大津市坂本町)を勧請し、三仏寺城の近くに「日吉山王宮」を創建した。
この時の大杉が、拝殿右側に祀られている御神木の大杉です。
養和元年(1181)源義仲により三仏寺城は落城し、日吉社も焼失することになるが、片野の里人杉ケ平にご神体を移し片野村の産土神とした。
天正13年(1586)金森長近が飛騨国に入り、1605年(慶長10年)日吉山王宮を高山城の鎮護神とし杉ケ平より現在地に奉遷。
元禄5年(1692)に飛騨国が天領となり高山城が廃城となった後も、高山陣屋の鎮護神とされた。
寛延元年(1748)大杉の近くに本殿が再建されるが、豪雨により倒壊しこの建物は修復移転され、末社の富士神社社殿として使用されている。
明治元年(1868)神仏分離令により山王宮は日枝神社となり、現在の本殿は昭和13年(1938)に建てられたものです。
関東で日枝神社といえば赤坂が有名ですが、こちらも山王祭が行われ山車が巡行します。
春の高山祭(山王祭)について
春の山王祭は「日枝神社」の例祭で毎年4月14日・15日に開催され、秋の八幡祭は「櫻山八幡宮」の例祭で毎年10月9日・10日に開催されます。
この2つを合わせて高山祭といい、京都市の祇園祭、埼玉県秩父市の秩父夜祭と並んで日本三大曳山祭、また日本三大美祭の1つに数えられています。
国の重要民俗文化財に指定された豪華な屋台(山車)が、総勢数百名におよぶ祭行列と共に街を練り歩き、屋台には豪華な装飾が施され動く陽明門とも呼ばれているのです。
昼間は屋台に乗った「からくり人形」の巧みな動きに驚かされ、夜にはそれぞれ100個ほどの提灯を灯した曳行は夜祭と呼ばれ艶やかな姿で観光客を魅了。
祭屋台は春には12台、秋には11台曳き揃えられ、その豪華絢爛な姿をひと目見ようと毎年多くの人で賑わいます。
平成28年12月1日に「高山祭の屋台行事」を含む日本の「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産登録が決定。
春の山王祭は飛騨高山藩第四代藩主「金森 頼直(かなもり よりなお)」の時代、慶安5年(1652年)には行われていた記録が残っています。
ただしこの頃は屋台が曳き回されたの記録を見る事は出来ませんでした。
秋の八幡祭は享保元年(1716年)の記録が最も古く、屋台4台を曳いたとの記録が残っており、おそらく山王祭もこの頃には屋台を曳いていたと思われます。
どちらも高山の人々に大切に守り継がれてきた300年以上続く伝統行事であり、高山の誇りであることは言うまでもありません。
春の高山祭が、満開の桜の中で開幕しました。#高山市 #高山祭 pic.twitter.com/NgVGkcGpFN
— 東京新聞写真部 (@tokyoshashinbu) 2018年4月14日
平成30年「春の高山祭パンフレット」
出典元:高山市公式観光サイト
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日枝神社のアクセスと所要時間
東海北陸自動車道経由
飛騨清見I.Cより19.7km 35分
日枝神社御旅所より
徒歩 1.3km 18分
特急「ワイドビューひだ」
春の高山祭に合わせ、臨時列車が運行されます。
※平成30年の情報です。平成31年の運行についてはJR東海の時刻表でご確認下さい。
通常名古屋⇒高山は1日10便のところ以下が増便されます。
4月14日 土曜日
「ひだ81号」名古屋 10:18発 高山 12:58着
「ひだ83号」名古屋 13:39発 高山 16:16着
「ひだ82号」高山 17:37発 名古屋 20:02着
「ひだ98号」高山 20:50発 名古屋 23:31着
4月15日 日曜日
「ひだ81号」名古屋 10:18発 高山 12:58着
「ひだ82号」高山 17:37発 名古屋 20:02着
所要時間
名古屋〜高山:約2時間30分
運賃・名古屋〜高山
普通自由席:5,510円
普通指定席:6,030円
グリーン車:8,260円
日枝神社・春の高山祭駐車場情報
日枝神社参拝者専用駐車場
①日枝神社第1駐車場
利用時間
社務所でご確認下さい。
駐車台数
約15台
※ルートA⇒B 第二駐車場を通り越して坂道を登っていく。
②日枝神社第2駐車場
利用時間
24時間
駐車台数
約65台
春の山王祭臨時駐車場
普通車は既存の市営・民営駐車場または臨時駐車場をご利用ください。
臨時駐車場は、天候と混雑状況により開設しますが、真光匠ヶ丘駐車場は天候や混雑状況に関わらず朝9時から開設いたします。
その他の臨時駐車場は、市営・民営駐車場が満車になってから開設となりますので、早朝からのご利用はできません。
※臨時駐車場 開設前からの駐車待ちは、交通の妨げとなりますのでお止め下さい。【普通車臨時駐車場】
真光匠ヶ丘臨時駐車場(高山市匠ケ丘町203付近)
臨時駐車場から高山市民文化会(高山市昭和町1丁目188-1)へ無料のシャトルバスを運行します。
駐車場利用料は無料
駐車台数 700台
<シャトルバス運行時間>
14日:午前9時から午後9時
15日:午前9時から午後4時
西小学校臨時駐車場(高山市総和町2丁目18−1)※市営・民営駐車場が満車の際に開設
駐車場利用料は1000円
駐車台数 150台
花里小学校臨時駐車場(高山市花里町1−54)※市営・民営駐車場が満車の際に開設
駐車場利用料は1000円
駐車台数 250台
出典元:高山市公式観光サイト
高山市中心部の駐車場情報
高山市内の駐車場情報は「高山観光におすすめ駐車場22選 最安値から最大料金のある駐車場を徹底調査」でまとめてあります。
※高山祭の期間中は料金が値上げされている駐車場もありますので、現地の表記をご確認ください。
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日枝神社の参拝情報と御朱印情報
マップコード
191 166 562*86
別名
飛騨山王宮日枝神社
鎮座地
〒506-0822 岐阜県高山市城山156番地
☎
0577-32-0520
御祭神
大山咋神(おおやまつみのかみ)
ご利益
縁結び・子宝・安産・厄除け・開運・仕事運
参拝時間
24時間
授与所
9:00~17:00(要確認)
御朱印
一体300円
所要時間
60分
例祭
山王祭(春の高山祭)
4月14日・15日
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みちしるべ
石灯籠・石段のある参道
石灯籠には日枝神社と刻まれこの石段から参道が始まる。
「君の名は」のエンドロールで登場する石段はこの感じによく似ている。
アニメの画像を載せたいのだが、著作権の絡みがあるので止めておきます。
第一鳥居
長い参道と何ヶ所かある短い石段を登って行くと第一鳥居がある。
手前には両側に狛犬が座し、赤い文字が印象的な扁額。
下からは結構登ってきているのだが、短い石段を登って平らな道を歩いての繰り返しになるので、そんなに登ってきた感じがしないのがいい。
参道の初めから正面の社務所まで石灯籠が並び、その外には大きな杉並木が続く。
石灯籠に明かりが灯る夜間に来るとものすごく幻想的かも知れない・・・。
下の車道から社務所まで車で登って来ることができ、足腰の悪い方は上の駐車場を利用するといいでしょう。
土曜の午後というのに参拝者が少ない、普段駐車場で使われているこのスペースも車が停まってないので、石灯籠や杉並木が映える。
第二鳥居
大きな屋根のある手水舎は雪深い高山ならではの配慮?
大きな岩をくり抜いて作ってある。
一番広い下の参拝者用駐車場だが、第二鳥居まではこれだけの石段を上る必要がある。
この朱塗りの鳥居と本殿に向う石段の角度や長さが「君の名は」と似ている。
ただしこちらは両部鳥居だが映画では明神鳥居になっていた。
日枝神社 拝殿・本殿
高山城跡南側の裏山に鎮座しているので、下の参道からは結構石段を登ることになります。
拝殿は派手さはないが、歴史を感じるたたずまい。
拝殿横に手水舎
拝殿の奥にある本殿は横から見ることが出来ます。
富士社
富士社社殿は、もとは日枝神社の本殿として寛延元年(1748)に建立。
昭和10年(1935)の豪雨で裏山が崩れ本殿が倒壊したため昭和13年(1938)に新本殿を建てた。
旧本殿は破損箇所を修理して末社殿として移築し富士社となった。
三社を合祀
- 富士神社 祭神 木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめ)
- 金刀比羅神社 祭神 大物主命(おおものぬしのかみ)・崇徳天皇(すとくてんのう)
- 恵比須神社 祭神 八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)
末社 産霊社
祭神
高皇産霊神(たかみむすびのかみ
神皇産霊神(かみむすびのかみ)
末社 天満神社
祭神
菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
山王稲荷神社
祭神
倉稲魂神(うがのみたまのかみ)
御朱印
第二鳥居の右側にあります。
土曜の午後ではありますが、御朱印の待ちはありませんでした。
御祭神「大山咋神」は比叡山の山の神です。その神の使いがお猿さんであった事から猿の朱印が押してあるのです。
日枝神社御旅所
忘れてはならないのが「日枝神社御旅所」である。
高山の名所になっている赤い中橋のたもとに鎮座。
山王祭では14日は日枝神社から御旅所まで、15日はここから日枝神社までの御巡幸(祭行列)が行われる。
目の前の陣屋前広場ではからくり奉納が行われ観光客で一番賑わう場所でもある。
また、御旅所で参拝はもちろんのこと、隣の授与所でお守りを授かったり、御朱印を拝受出来る。
できれば日枝神社と御旅所を両方参拝したい。
御のスケ
御巡幸・からくり奉納のスケジュール
御巡幸
- 14日午後1時日枝神社 出発
- 14日午後4時ころ御旅所 到着
- 15日午後12時30分御旅所 出発
- 15日午後4時ころ日枝神社 到着
からくり奉納
- 14日お旅所前にて、午前11時頃と午後2時30分頃
- 15日お旅所前にて、午前10時頃と午後2時頃
※一回の奉納は50分程度です。
屋台
祭りで引き回しが行われる出し物は地方により、山・曳き山・山鉾・山笠・地車・御車山・山車(だし)といわれるが、ここ高山では屋台と呼ばれる。
高山市内を散策していると、所々に屋台を格納している蔵を見つけることができる。
屋台一台づつ大切に保管され一年に一回の山王祭のために準備される。
雨の日は残念
大変貴重なものであるため、雨天時はからくり奉納・御巡幸・屋台曳き揃え・夜祭は中止となります。また、中止となった日程の順延はありません。
雨天の場合でも天候によっては、各屋台が屋台蔵に入った状態をご覧いただけることがあります。
秋の高山祭(八幡祭)・櫻山八幡宮が気になった方は「秋の高山祭(八幡祭)は櫻山八幡宮の例祭 境内の高山祭屋台会館も必見」まで。
まとめ
日枝神社のご案内はいかがでしたでしょうか? できれば春の高山祭とセットで訪れたい場所でもあります。
最後に現地に行って気になった事をまとめてみました。
- 高山駅からは2kmほど距離があるため、車で来た場合は日枝神社まで移動して参拝者用駐車場を利用しよう。
- 城山の南麓にあるため拝殿まではかなりの石段がある。
- 駐車場に車を停めると第二鳥居からの参拝になるので、第一鳥居までもどって参道を歩くと雰囲気が良い。
- 「君の名は」の聖地巡礼も一段落して今は静かな境内を取り戻しているので狙い目。
- 大杉の大木が並ぶ参道から拝殿の雰囲気はすばらしく、御神木の大杉は見逃すな。
- 春は桜と朱色の中橋が美しく中橋を渡る屋台はベストショットになる。
- 春の高山祭も人気がありホテルはなかなか取れないので、宿泊予約は半年前には入れるべし。
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