中山道の馬籠宿~妻籠宿は家族連れでも気軽にハイキングができる場所として国内外から人気があります。
ただしハイキング目的ならそれでいいのですが、歴史ある宿場町なので観光もしたいと思っている人も多いでしょう。
これは家族でも意見が分かれそうなところで、町並み見学・食べ歩き・お土産選びと言い出したら切りがありません。
もちろん、肝心の観光時間がどのくらいあるかにもよりますが・・・
この記事では何度も馬籠宿・妻籠宿へ行っているはなはなが以下の内容でまとめています。
- 馬籠宿~妻籠宿 ハイキングの人気の秘密
- 馬籠宿~妻籠宿 ハイキングの概要・所要時間
- 馬籠宿~妻籠宿 ハイキングマップ・見どころ
- 馬籠宿・妻籠宿のどちらから歩いた方がいいの?
- 中山道ハイキング注意事項・持ち物まとめ
- 奈良井宿まで足を延ばすにはどうしたらいい?
- 馬籠宿・妻籠宿の御宿を紹介してほしい
- 馬籠宿・妻籠宿の観光や駐車場・アクセスを詳しく教えて欲しい(別記事)
この記事を読めばハイキングだけでなく馬籠宿・妻籠宿の観光がはかどること間違いありません。
現地で撮ってきた写真たっぷりで見どころやおすすめスポットをピックアップしていますので、ぜったい行きたいな~と思っていただけると思います。
江戸期より多くの旅人が歩いた中山道「馬籠宿」「妻籠宿」を岐阜・長野観光のスケジュールに加えてみてくださいね。
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目次
馬籠宿~妻籠宿 ハイキングの人気の秘密
根本的に日本人はハイキング・トレッキング・山登りが大好きです。
その理由に、日本は国土の3分の2が森林になっており森林専有面積が世界第3位、アジア圏第1位の国という事もあるでしょう。
また小さい頃より少し歩けば森林があり、自然が身近にある環境に育ってっている人が多いのも理由でしょう。
しかし、ここ馬籠~妻籠に関しては日本人より外国人の方がハイキングを楽しんでいるのです。
外国人観光客は日本の自然と歴史を楽しみに来ている人が多く、風光明媚な名勝やメジャーな神社・仏閣も人気なのですが、田舎の原風景やサムライ・ショーグンを感じる場所が好きなのです。
馬籠~妻籠は江戸時代のサムライウォークができる場所として海外のサイトでも紹介されているそうで、現在はここを訪れる観光客の6割が外国人なのです。
島国で育った私達は山が普段から近くにあるためそんな貴重に感じたことはありませんが、外国人にとっては山の中をハイキングする事はなかなかできない体験なのだそうです。
その根底には日本ならではの治安の良さがあるでしょうし、日本ならではのホスピタリティ・おもてなしの精神があると思います。
ここに限らず安心してハイキングができる環境、すれ違いざまに見ず知らずの人と会釈を交わしたり、そんな心地よい環境が日本に外国人が押し寄せる理由なのでしょう。
ちなみに、
新型コロナウィルス感染症の入国規制で訪日客数が激減していましたが、2022年3月の調査では8か月ぶりに5万人を超えたそうです。
コロナ禍で大ダメージを受けた以前の状態に戻るのは2024年頃ではないかと言われていますので、ハイキング好きなら今のうちに要チェックな場所です。
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馬籠宿~妻籠宿 ハイキングの概要・所要時間
ハイキングだけなら3時間でOK
中山道の馬籠宿~妻籠宿は歩いて行くことができます。
途中には妻籠宿・馬籠宿までの距離がわかる標識がいくつもあり道に迷う心配もありません。
トイレや給水スポットもコース内に数か所作られている中山道自然遊歩道なのです。
江戸時代の旅人のように馬籠峠を越え全長約9kmの道のりを、ゆっくり歩いて約3時間くらいで通り抜ける事ができますが、早い人なら2時間30分で歩いてしまうそうです。
両宿場の観光も含めたら1日ほしい
歩くだけでなく馬籠宿も妻籠宿も両方観光したいなら、まる1日みておきましょう。
朝に馬籠宿か妻籠宿を出発できることが条件になりますが、あまりに早い時間だとお店が開いていないので食べ歩きなどの観光はできません。
ですので早くても9時以降のスタートがおすすめです。
中山道を歩くだけなら午後からでも大丈夫ですが、あまりに遅い時間だと灯りの無い山道は非常に危険ですので馬籠宿・妻籠宿とも最終出発を夏場は15時・冬場は14時までが望ましいとしています。
注意点として、車の場合は出発した駐車場に戻ってくる必要があるので、到着した宿場からコミュニティーバスで戻らなくてはいけない事です。
遅い到着でバスの営業が終わっていると、タクシーで戻ったり宿場泊などの選択が必要になってきます。
時間配分としては、
- 馬籠宿観光 1時間30分
- 馬籠宿~妻籠宿ハイキング 3時間
- 妻籠宿観光 1時間30分
- どこかで昼飯 1時間
- 出発した駐車場にバスかタクシーで戻る 1時間
余裕を持った観光でトータル8時間かかるとすれば、朝の9時に出発して17時に終わる計算になります。
だだし、これはハイキングが普通にこなせる人専用のスケジュールです。
ふだんから山道を歩きに慣れている人なら問題ないかも知れませんが、そうでない人が山歩きと観光で1日歩くのは、足が棒になる以上の覚悟が必要でしょう。
また小学生くらいの子供では歩き疲れて観光どころではなくなりますし、保育園児を抱っこやおんぶでハイキングは止めた方がいいでしょう。
天気も重要で晴と雨では足取りの重さが異なりますし、気分的にも景色にも晴の方がいいのは言うまでもありません。
妻籠~馬籠のバスの運行状況
出典:南木曽町役場
馬籠~妻籠間は長野県木曽郡南木曽町のコミュニティーバスが運行しています。
人口過疎地の交通不便を補う目的で自治体が委託して運航していますが、地域住民だけでなくもちろん観光客も利用できます。
令和5年4月1日(土)より、南木曽町地域バスの時刻表が改正されたのでご確認ください。
コミュニティーバスの時刻表と運賃
運賃は、妻籠~馬籠:大人600円・子供300円と安いです。
時刻表を見ると平日の運行は、
- 妻籠発馬籠行き最終便 16:42発
- 馬籠発妻籠行き最終便 17:15発
となっていますので、ハイキングと宿場町観光して駐車場に戻って来る予定の人は、最終便に乗り遅れないように注意しましょう。
※繁忙期は城下町の観光客も多く、さらにハイキング客も多いので最終便が満員なんて事があるかもしれません。
お問い合わせ先
南木曽町役場
もっと元気に戦略室 元気なまちづくり係
住所: 長野県木曽郡南木曽町読書3668-1
電話:0264-57-2001
タクシー利用の場合
妻籠宿の中央駐車場と馬籠宿の下入口のA-1駐車場(馬籠屋さんの駐車場)では約10kmあり、長野県のタクシー料金は4,140円となっています。
おいおい、お土産に大吟醸が買えるではありませんかw
仮に4人で割れば1人1,030円なので遅くなっでも運んでくれるならありがたいというところですね。
安く押さえるコツとしては、馬籠宿の上入口付近の無料駐車場に停めれば、約8.3kmなので少しはタクシー料金が節約できます。
南木曽観光タクシー
☎ 0264-57-3133
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馬籠宿~妻籠宿 ハイキングマップ・見どころ
出典:馬籠宿観光協会
中山道自然遊歩道の中でも馬籠~妻籠は往時の面影を多く残し人気の高いコースになっています。
木曽の森林を通り抜け家族連れでも歩ける峠越えのコースで、滝・石畳の古道や四季折々の風景を楽しみながらハイキングを楽しめるのが魅力です。
落合の石畳
馬籠宿と落合宿の間にある落合の石畳は風情を感じさせるステキな道が続きます。
馬籠宿からでなく落合宿から歩いてみたいという人はチャレンジしてみてください。
また中津川ICから車で来る人なら馬籠宿へ行く途中にあるのでちょっと立ち寄ることもできますよ。
ちなみにお店も何にもないので早朝でも可能です。
馬籠宿
馬籠宿の下入口から上入口までは600mの坂道がずっと続きます。
真ん中辺りにある本陣が島崎藤村の生地で記念館になっているので、観光時間が1日あるなら立ち寄りたいところ。
観光にしても、通り抜けにしても下入口から歩いた方が馬籠宿の外れにある展望台へ着いた時の満足度が高いです。
馬籠観光案内所
馬籠宿・妻籠宿のどちらから歩き始めるにしても必ず立ち寄りたいのが観光案内所です。
暖かくなるとクマの目撃情報が出ることがあり、クマよけベルの貸し出しを行っています。
貸し出しには保証金1,500円が必要ですが、妻籠・馬籠のいすれかの観光案内所へ返却すれば、1,500円が戻ってきます。
山道の途中にも数か所設置されているクマよけの鐘を鳴らしていけば大丈夫ですが、途中にある熊出没注意の看板にはちょっとビビります。
他にもお楽しみがあり、馬籠・妻籠観光案内所で完歩証明書を300円で購入して歩けば、到着した観光案内所でハンコを押してもらい完歩認定を受ける事ができるのです。
江戸期より多くの旅人、侍、参勤交代、皇女和宮が通った中山道観光の記念にどうでしょうか?
馬籠観光案内所 TEL 0573-69-2336
妻籠観光案内所 TEL 0264-57-3123
馬籠 陣場上展望台
下入口からどこも立ち寄らなければ約20分で到着。
天気が良ければ恵那山を一望できますので、この先の峠越えに備えベンチに座って少し景色を見ていくのもいいでしょう。
ここからは藤村の夜明け前の冒頭「木曽路はすべて山の中である」が体感できます。
馬籠峠
展望台からは約40分、息を切らしながら登ってきた峠道もようやく頂上に。
峠の茶屋がありここで休憩できると非常にありがたいんですが、コロナ禍で営業していない可能性もあります。
男滝・女滝(おだき・めだき)
馬籠峠から約50分で到着する男滝・女滝。
江戸期に中山道が作られる以前、木曽に街道が開かれた頃より旅人の名所として親しまれてきました。
滝周辺は険阻なため道がしばしば付け替えられ、現在の道は滝上を通っていますが、幕末頃までの中山道は滝下を通っていたそうです。
誰が名前を付けたのか?滝に向かって左が男滝、右が女滝。
ぱっと見て荒々しく流れているのが男滝、細くしなやかに流れている方が女滝です。
とある小説では宮本武蔵の修行の地として取り上げられたことがあるそうですが、真相はいかに?
妻籠宿
男滝・女滝から約50分、大妻籠の古い町並みを抜け妻籠宿へ到着です。
妻籠宿は歴史的町並みが多く残り馬籠宿から歩いて来た人にとっては、完歩の達成感と相まって感動もひとしおでしょう。
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馬籠宿・妻籠宿どちらから歩く?
馬籠宿・妻籠宿どちらから歩いてもいいのですが、馬籠宿から歩く人が多いと言われています。
その理由としては、
- 車の場合は馬籠宿の駐車場は無料、妻籠宿は1回500円かかる
- 観光客は車で来る人が圧倒的に多く、中津川IC経由になるので近い馬籠宿からが便利
- 馬籠宿は約45分で馬籠峠を越えられ後はずっと下りだが、妻籠宿からは2時間近く上り坂がつづく(元気な時に急坂を上った方がいいという考え)
などが上げられますがハイキング目的の人は初めから電車・バスで来る人も多く、その場合は初めの駐車場に戻る必要がないので帰りの都合がいい方を後回しにすればいいでしょう。
または観光時間を多くとりたい方を後回しにしたり、翌日に奈良井宿に行きたいので妻籠宿を後回しにするなど色々なパターンが考えられます。
中山道ハイキング注意事項・持ち物まとめ
注意事項
- 山道は灯りがないため、最終スタートは夏場は15時、冬場は14時まで
- 山の朝晩は冷えるので脱ぎ着しやすい服装で
- 必ず歩きやすい靴で(サンダル・ヒールはNG)
- 冬季で雪が残る山道は、靴・防寒具などそれなりの装備で
- ペットボトルなど水分を持参しよう(特に夏場は必須)
- 雨宿りできる場所が限られているため携帯用の雨具を用意しよう
- 両手が使えるようにカバンはリュック推奨
- 案内標識に従いルートを外れない事
持ち物
- 携帯電話
- 水分
- 雨具(カッパ推奨)
- 虫よけ(夏場)
- 日焼け止め
- 汗ふきタオル
- クマよけベル(観光案内所でレンタル可能)
1泊2日なら奈良井宿まで足を延ばせる
木曽11宿の人気宿場といえば馬籠宿・妻籠宿・奈良井宿です。
3ヶ所とも歴史を感じさせる町並みが多く残っているので出来れば一度に回りたいと思っている人も多いでしょう。
しかし、はなはなの経験から馬籠宿・妻籠宿を歩いた場合はもちろんの事、自動車移動でも1日で3ヶ所の観光は時間的に無理です。
観光するなら馬籠宿と妻籠宿は近いので同日に回って奈良井宿を翌日に回すのがベターでしょう。
奈良井宿を先に回った場合は、馬籠宿か妻籠宿付近で宿を考えなければいけません。
妻籠宿より奈良井宿
距離:所要時間=58.7km:65分
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馬籠宿・妻籠宿の御宿紹介
馬籠宿の御宿
但馬屋(たじまや)
馬籠茶屋
妻籠宿の御宿
松代屋
大吉
中山道の馬籠宿・妻籠宿とは?
馬籠宿と妻籠宿に関しては別記事で詳しく書いていますので参考にしてくださいね。
馬籠宿の案内
簡単にまとめると、
- 住所:岐阜県中津川市馬籠4300-1
- 中山道43番目の宿場
- 明治と大正の2度の火災でほとんどの建物が焼失
- 町並みは風致地区の制限内で全体に観光地化されている
- お土産屋・飲食店・カフェ・甘味処も多く食べ歩きもできる人気観光地
- 島崎藤村の生地で記念館あり(有料)
- 宿場のはずれの高台に展望台がある
- 宿場全体が石畳の坂道でなので車イスやベビーカーは厳しい
- ほとんどの駐車場が無料で利用できる
妻籠宿の案内
簡単にまとめると、
- 住所:長野県木曽郡南木曽町妻籠2196-1
- 中山道42番目の宿場
- 昭和51年(1976)に全国で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に指定
- 江戸時代の宿場町の風景が多く残りノスタルジックな町並みが人気
- 本陣(復元)・脇本陣が見学でき、斜光が人気(有料)
- 店は外観を損ねないように営業しているのであまり観光地化されていない
- お土産屋・飲食店の数が少ない
- 駐車場から平坦な道が多く車いす・ベビーカーでも観光できる
- すべて公営駐車場で1回500円
まとめ:めざせ観光立国! 日本は観光資源の宝庫で未来は明るい
馬籠宿~妻籠宿の歩き方・楽しみ方・ハイキングを考察してみましたがいかがでしたでしょうか?
ハイキングを楽しむのももちろんOK、馬籠宿や妻籠宿の観光を楽しむのももちろんOK。
この記事を参考にあなた自身の観光スタイルで有意義に時間を使って楽しんでいただければ幸いです。
また、かた田舎に日本人より外国人観光客の方が多く訪れているのに驚かれたかも知れませんが、神社・仏閣・お城よりも多くアクセスされているのがハイキングページという調査結果も出ています。
馬籠宿・妻籠宿の宿泊客も外国人の方が多く、訪日外国人は自然や歴史を楽しみに来ている証拠です。
日本の魅力は1,000年~1,500年以上の歴史ある場所(観光資源)が日本各地にふんだんに存在している事だと思うので、今以上に観光立国として発展を願うばかりです。
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