奈良県では世界遺産に東大寺・興福寺・春日大社・春日山原始林・元興寺・平城宮跡・薬師寺・唐招提寺の8遺産群が指定(1998年登録)されています。
平城京跡は朱雀門、大極殿等は復元されたものですが、平城宮跡資料館・遺構展示館では、多数の出土品の展示や遺構が発掘されたままの状態で公開されています。
奈良時代の政治・文化の中心であった平城宮の地に、これらのスケールの大きい建造物と共に奈良時代を今に感じてみてはいかがでしょうか?
アクセス、駐車場情報、観光案内、混雑状況など現地で撮って来た写真でシェアします。少しでも皆さまの旅のお役に立てれば幸いです。
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目次
平城京について
平城京は、奈良時代の日本の首都で現在の現在の奈良市及び大和郡山市近辺に位置していました。唐の都「長安」や北魏洛陽城などを模倣して建造されたとされています。
奈良県橿原市と明日香村にかかる地域にあった藤原京から平城京への遷都は文武天皇在世中の707年(慶雲4年)に審議が始まり、708年(和銅元年)には元明天皇により遷都の詔が出されました。
しかし、710年(和銅3年)3月10日 (旧暦)に遷都された時には、内裏と大極殿、その他の官舎が整備された程度と考えられています。東の端が現在の東大寺ですのでその大きさが想像できます。
現在は発掘調査や復元工事が進められる中、2018年3月24日朱雀大路を中心に観光拠点ゾーンとして整備していた「朱雀門ひろば」が一部開園し、「平城京跡歴史公園」としてオープンしました。
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平城京跡のアクセスと所要時間
中部・関東方面
名神・京滋バイパス経由
久御山J.C.T→第二京阪道路→八幡京田辺J.C.T→京奈和自動車道→木津I.C 34km、36分
西名阪自動車道経由
郡山I.C→国道24号線 10.4km、23分
関西方面
近畿自動車道・阪神高速13号東大阪線・経由
東大阪J.C.T→第二阪奈有料道路 20km、28分
公園南側専用駐車場の進入方向に注意して下さい。
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平城京跡の駐車場情報
無料が三か所と有料が一か所ありますが、観光客に対してキャパが多くないので停る事が出来ればラッキーくらいのつもりで行きましょう。
①交通ターミナル駐車場
利用料金
200円 60分 上限なし
駐車台数
大型バス20台 乗用車42台 障害者用3台
利用時間
8:00~23:00
②平城宮跡資料館駐車場
利用料金
無料
駐車台数
乗用車20台 大型バス駐車可能
利用時間
9:00~17:00
③遺構展示館駐車場
利用料金
無料
駐車台数
乗用車100台 大型バス7台
利用時間
9:00~17:00
④東院庭園駐車場
利用料金
無料
駐車台数
乗用車30台 大型バス2台
利用時間
9:00~17:00
無料駐車場は大変込み合いますので混雑時は付近の民間駐車場をお勧めします。
平城京天平祭のイベント時は来場者の駐車場はありませんので要注意です。
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平城京跡の観光情報
平城京跡歴史公園内全て無料でお楽しみ頂けます。
第一大極殿院
第一大極殿
9:00~16:30(入館16:00まで)
第一大極殿院復原事業情報館
10:00~18:00(入館17:30まで)
夏期6月~9月 10:00~18:30(入館18:00まで)
朱雀門ひろば
平城宮いざない館
10:00~18:00(入館17:30まで)
夏期6月~9月 10:00~18:30(入館18:00まで)
朱雀門
9:00~16:30(入館16:00まで)
第二次大極殿・東院庭園
東院庭園
9:00~16:30(入館16:00まで)
遺構展示館
9:00~16:30(入館16:00まで)
推定宮内省
9:00~16:30(入館16:00まで)
平城宮跡管理センター
〒630-8012
奈良県奈良市二条大路南三丁目5番1号
TEL 0742-36-8780
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平城京跡の歩き方
朱雀門
横幅25m、奥行き10mの大きさです。平城京の入り口である羅生門という門がこの4km南にありました。
そこから約75mもの幅をもつ朱雀大路がまっすぐ北に向かってのびており、そしてその先に平城宮の正門である朱雀門が建っていたのです。なんともスケールの大きい話です。
訪問当時は未整備で砂が敷いてあるだけでした。
平城宮跡の南方に位置する「朱雀門」は平城京の玄関に相応しい堂々としたたたずまいです。屋根の両側には金色の鴟尾が輝いています。
朱雀門の左右には高さ6mの築地塀が1km四方の平城宮を囲んでいました。扉は衛士に守られており平時は閉じていたそうです。
ここから平城宮の中に入り天皇に謁見出来た人はごくわずかだったに違いありません。
昭和39年からの発掘調査と復元工事期間5年の歳月をかけ1998年に竣工しました。
朱雀大路
朱雀門の真正面に見える大極殿までは約800mの距離があります。
朱雀門と大極殿の間に近鉄奈良線が通っており、踏切があるのです。
もちろん道路はありませんので人しか通りませんが、踏切の「キンコンキンコン」の音でいきなり現代に引き戻され興ざめします。
よき奈良時代が再現されているだけに残念でなりません。
大極殿(だいごくでん)
横幅約44m,奥行約20m、地面より高さ約27m。朱雀門を一回り大きくした感じの大きさで、近づくとその大きさに圧倒されます。
天皇の即位式や外国使節との謁見等、国の重要な儀式の為に使われていました。
朱色の柱44本、屋根瓦約9万7000枚が使われ、木材はほとんどの部分で桧が使われており中に入ると桧のいい匂いがします。
発掘調査でこの場所から出土した物に研究を重ね、当時の建築様式では現代の耐震基準に合わない等の法的問題もあり、復元工事に9年の歳月を要し平成22年に竣工しました。
扁額
形と規模は当時の様式にそって再現されました。また書体も年代の近い奥書の字体が選ばれました。
大棟中央飾り
同時代の中国にみられました。他には西大寺薬師金堂に乗せられています。
入口出口は建物裏手の北側にあります。
天井の構造と彩色
大極殿の二重屋根構造を支える為と天井を高くする為に斜めに立ち上げられています。
天井の格間には同系色の濃淡を使って描かれています。四神・十二支が描かれています。
高御座(たかみくら)
天皇が座る玉座です。上部には鳳凰の装飾が施されています。
鴟尾(しび)
奥が鴟尾で手前が大棟中央飾り
鴟尾は大棟の両側にあり雨水の進入を防ぎつつ建物の格式を上げるものです。
朱雀門が遥かなたに小さく見えます。手すりにまで細かな細工が施してあり豪華な建築物です。
一言で復元工事といっても一筋縄でいかないことは想像がつきます。
建築物の図面がない以上、発掘調査からの出土品に専門家の研究を重ねていきそれを形にして行く地道な作業です。しかしこれだけは言えます。
いくら時間がかかろうとも、この奈良の宝である歴史資産はこの先世代を超え様々な建築物が復元され立派な平城京が出来あがり、後世に継承され伝えられて行くことでしょう。
また機会があれば訪れたいと思いました。
平城京天平祭
華やかな当時の天平文化の衣装を纏った一行が当時のならわし事を行いイベントを飾ります。その他さまざまなイベントが行われますので時期を合わせて訪れるのもいいです。
天平たなばた祭り
七夕をテーマにした「天平七夕行列」などが行われます。大極殿のライトアップと燈花会は必見です。
私が目を引かれたのが、会場で販売されている限定御朱印帳で、表紙には天平衣装の中でも最高ランクとなる「袞冕(こんべん)」の生地を使用してあります。
これは、天皇や女帝などが重要儀式の際に着用されたとする特別な礼服を現代に再現したものだそうです。
まとめ
平城京跡のスケールの大きさは伝わったのではないでしょうか?現地に行って気になった事をまとめてみましたので見て行って下さい。
- 駐車場は有料の交通ターミナル駐車場が一番便利がいいです。60分200円なので迷わず停めましょう。
- 平日なら難なく停めれると思いますが、土日祭はキャパが少ないので時間によっては厳しいでしょう。
- 大極殿までは800mと以外に距離があります。色々ゆっくり見て回るなら1~2時間程度は見ておきましょう。
- イベント時などは駐車場が全く使えない時間帯があるので要注意です。
- 当時の建築物の大きさに圧倒されながら、1300年の悠久の都に思いをはせましょう。
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