熊野三山と共に世界文化遺産に登録されている神倉神社。熊野速玉大社の摂社であり熊野信仰の発祥の地です。と簡単に書きましたが全国に三千社余りある熊野神社の御祭神降臨の地と言えばその凄さがわかって頂けるのではないでしょうか?
新宮市の最高峰神倉山の側壁、120mの高さに鎮座するこの神社は、かなり急な石段を登らなくては参拝できない、それはそれは他を寄せ付けない神々しさを醸し出しています。
管理人はこの情報を知った時、絶対行ってみたい、登りたいの衝動に駆られました。スピリチュアルカウンセラーの江原氏いわく「パワーが半端ない」そうですが、それ以前に、初代神武天皇の見た景色を見てみたいと思ったのです。
今回熊野三山と合わせて頑張って参拝して参りましたので、アクセス、駐車場情報、観光案内、混雑状況など撮って来た写真でシェアします。少しでも皆さまの旅のお役に立てれば幸いです。
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目次
神倉神社について
神倉神社は、熊野大神が熊野三山として祀られる以前に一番最初に降臨された聖地です。天ノ磐盾という峻崖の上にあり、熊野古道中の古道といわれる五百数十段の仰ぎ見るような自然石の石段を登りつめた所に御神体のゴトビキ岩があります。
熊野速玉大社は、まだ社殿がない原始信仰、自然信仰時代の神倉山から、初めて真新しい社殿を麓に建てて神々を祀ったことから、この神倉神社に対して「新宮社」と呼ばれています。
引用元:神倉神社HP
御祭神の高倉下命(たかくらじのみこと)は神武天皇の東征神話で韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)を使い窮地に陥っていた一行を助ける功績をたてたとされ、その後勅命により越後国(新潟県)に移った。
また、越後國一之宮の彌彦神社の社伝には、神武天皇に韴霊剣(ふつのみたまのつるぎ)を献上し、越後国開拓の命を受けた天香山命(あまのかごやまのみこと)は越後国に稲作、漁業、製塩、養蚕などの技術を伝えたとあり、高倉下命、天香山命は同一人物とされている。
彌彦神社が気になった方は「新潟で一番のパワースポット 越後一宮 彌彦神社の正式な参拝方法は?」をどうぞ。
神倉神社のアクセスと所要時間
熊野速玉大社から
車 1.2km 6分
徒歩 1km 12分
熊野速玉大社までのアクセスは「熊野三山めぐりの旅 熊野速玉大社は一番のパワースポット?」をどうぞ。
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神倉神社の駐車場情報と混雑状況
無料駐車場が合計20台ありますので、平日ならおそらく停める事ができるでしょう。
熊野速玉大社もそうですが、熊野本宮大社、熊野那智大社と比べると参拝者が少ないです。
土日祝は時間帯によっては混雑しますので駐車待ちの車が並びます。住宅地で道路も狭いので住民の迷惑にならない様にしましょう。
参拝時間は、境内は狭いのですが石段が長く急なので速い人出でも最低30分はかかります。したがって、駐車場の回転率は悪いです。
徒歩の方は熊野速玉大社からは約1km、12分になります。
①神倉神社第一駐車場
駐車台数
普通車7台
利用時間
7:00~19:00
利用料金
無料
②神倉神社第二駐車場
駐車台数
普通車13台
利用時間
7:00~19:00
利用料金
無料
※情報が変更されている場合もありますので、ご利用の際は必ず現地の表記をご確認ください。
神倉神社の参拝情報
鎮座地
〒647-0044 和歌山県新宮市神倉1丁目13-8
電話
0735-22-2533
御祭神
高倉下命(たかくらじのみこと)・天照大神
授与所
なし
御朱印
御朱印・拝受品は熊野速玉大社で授かれます。
初穂料一体 300円
所要時間
30分~60分(登り降りの個人差による)
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みちしるべ
駐車場を出るとこの看板が目に入ってきました。「石段を上がられる方へのご注意」と書かれています。
急な石段が500段ほどあり無理をしない事。そして上り下りが危険と書かれており自己責任で登って下さいとの事。
駐車場の近くにはトイレがありますので神社に向かう前に先に済ませておく方がいいです。
熊野速玉神社にもあった下馬の文字。朱塗りの橋を渡って神域に入っていきます。
境内は奥行きがなくこじんまり、奥は山という地形なのです。
世界遺産の石碑がおかれていますが、「紀伊山地の霊場と参詣道」というひとくくりの中での登録です。
神倉神社の天磐楯
初代神武天皇が登ったとされる天磐盾(あめのいわたて)
日本書記にも記されており石碑がおかれています。
お社がいくつかありますのでまずは手水舎で清めておきましょう。
猿田彦神社と神倉三宝荒神社にもお参り。猿田彦さんがここに祀られてるのは、神武天皇の東征で重要な役割を果たしている関係ですね。
神倉神社の538の石段
奥へすすむと石段が見えてきます。鳥居の前に竹杖が置いてありますので無理せず必ず借りましょう。
壁のような石段が538段あります。これ上から見下ろすと怖いくらい急坂なのです。高所恐怖症の人は無理かも知れません。
この石段は建久4年(1193年)に源頼朝が寄進したものと伝えられており、鎌倉時代から参拝者を待ち受けていました。
かなり無造作に積まれた形跡があり、高さがある石段は手をついて登れるほどです。
この急勾配で雨の日など足を滑らせる人もいるようなので一歩一歩慎重に登りましょう。
ほんとに危険です
注意書きに小さい子供連れの方は絶対登らないようにと書かれていますが、小学生くらいになると元気がいいので喜んで登っていってしまいます。
絶対に目を離さない様にして、自分が下になって万が一足を滑らせても支えれるようにして下さい。私が訪れた午前中に足を滑らせて5mほど転がり落ちたおばあさんが頭から血を流して救急車で運ばれたそうです。
また、石段の両側も危険で所々1mほど切り立っていますので、バランスを崩して倒れこまない様になるべく真ん中を登りましょう。
途中の踊り場にある「火神社」・「中ノ地藏堂」
神倉神社には毎年2月6日に開かれるお燈祭(おとうまつり)があり、熊野速玉大社と神倉神社の祭礼として行われる、壮観な火祭りです。
女人禁制のこの祭りは白装束の男性約2000人が松明を持ち、石段を一気に駆け降りる姿は圧巻です。
百聞は一見にしかずで動画を張り付けておきます。
踊り場で一息入れたらあと少し、ラストスパート!
ここまで来ればあと少し、朱色の玉垣と鳥居に囲まれた向こう側に拝殿があります。
先に手前の石段を登りお参り。
満山社といいます。
手水舎は新宮城第2代城主の水野重良から寄進されたもので、幅1.9メートル、奥行き91.0センチメートル、高さ60.0センチメートル、黒雲母花崗斑岩の巨大な一枚岩を刻んで仕上げた江戸時代のもので、寛永8年2月の銘がある。
ごとびき岩
「イッツアメイジング・ワンダホ~」外国人観光客の声が聞こえて来そうです。
私達もごとびき岩を持ち上げている写真をボランティアのおじさんに撮ってもらいました。
境内にはボランティア?のおじさんがいて色々説明して下さいました。見るからに失礼ながら還暦をとうに過ぎた感じであるにもかかわらず、なんでも毎日午前と午後で二回登られるそうでその体力には驚かされました。
ゴトビキとは熊野地方の方言でヒキガエルの事だそうです。巨岩のまるっこい形がヒキガエルに似ているのでそう呼ばれるようになったとの事。
新宮の街並みや熊野灘を見下ろせる高台にある拝殿。
登った人だけが望める熊野灘の風景。
神倉神社一番のパワースポット
おじさんに案内されて来た場所です。拝殿から少し右側にごとびき岩のしめ縄にそって歩くとあります。
ここは霊石ごとびき岩の付け根でしめ縄が回されている場所。榊がさしてありお祀りされていますので、手を合わせてお祈りしましょう。
ボランティアのおじさん曰く、下に落ちてる赤い葉っぱを財布に入れておくとお金が溜まるそうな。
見た感じからして物凄いパワーが溜まってそうな気がします。
振り返ると、凄い場所に立っているのでビビりますよ。
まさに「行きは良い良い帰りは怖い」なのです。
石段が急すぎて降りる人の足元が見えません。そのくらいストンと下に落ちていく感じなのです。
汗をいっぱいかきながらゆっくり下まで降りてきましたが、不思議と疲れがないというか心地良い疲れというべきか?
何かからパワーを貰ったのかも知れないというとアレですが、これだけの石段のある参道は日本中探してもないでしょう。すばらしい時を過ごさして頂いた事に感謝です。
神倉神社の御朱印
熊野神が降臨した天磐盾の朱印。
摂社神倉神社には社務所はありませんので、御朱印、授与品は熊野速玉神社にて拝受出来ます。
めはり寿司
めはり寿司とは?
紀州・熊野地方、特に新宮市を中心としたこの地域に伝わる郷土料理です。
高菜の漬物を具にして握った丸いおにぎりを高菜の葉っぱで巻いたシンプルなもので、寿司と名がついていますがご飯に酢飯は使っておらず特性ダレで巻いてあります。
昔からこの地域の農・山・漁村の労働者の弁当として食べられてきました。当時は麦飯でソフトボールくらいの大きさだったので食べるときに目を口と同じ様に大きく張るところから「めはり寿司」と言われるようになったそうです。
ご安心下さい、現在は食べやすいように普通のおにぎりサイズになっています。
石段を登った拝殿の所にいた地元のボランティアおじさんの情報により、近くに「めはり寿司」の美味しいお店があるとのことで行ってきました。
駐車場もあり車の人も安心、値段もリーズナブルで串揚げ・おでんにめはり寿司がセットになった定食(1,000~1,500円)がオススメです。
席数が多くないのと、お昼時であったので少し並んでいましたが、注文を受けてからお寿司を巻くので時間がかかるのは仕方ありません。
定食はめはり寿司が2個ついてボリューミーで、味もお腹も満足出来る、是非とも食べておきたい和歌山名物でした。
総本家めはりや新宮本店
住所
〒647-0043 和歌山県新宮市緑ケ丘1丁目1-39
電話
0735-21-1238
営業時間
10:00~23:00
定休日
水曜日
めはりやHPはこちら
まとめ
神倉神社のご案内はいかがでしたでしょうか?石の壁とも思える参道が伝わりました? ボランティアのおじさん、あの時はいろいろありがとうございました。現地に行って気になった事をまとめてみました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
- 石段はまじか?と思うほど急です。できれば足腰の若いときに登っておくべし。
- 石段というより大きい石がランダムに置いてある感じ。スポーツシューズ・スニーカー必須。
- 石段の下に置いてある竹杖を絶対借りて登るべし。
- ボランティアのおじさんに会えたらラッキー、いろいろ教えてくれるし、写真も撮ってくれるよ。
- 登りより帰りが危険、ゆっくり一歩づつ降りましょう。
- めはり寿司は熊野に来たら絶対食べておこう。