熊野三山とは熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの大社の事です。そしてその三山を参拝することを熊野詣といいます。
それぞれは20km~40kmほど離れていますが、この三ヶ所だけであれば1日で回ることは難しくありません。
平安時代に人気になった三山を回る熊野詣は、現代では1日で回る事が可能になり、有り難みも若干減った気もしないでもないですが・・・。
今回熊野三山を1日で制覇してきましたが、もちろんドライブ好きの管理人なので全て自家用車での移動になります。
公共交通機関の方は移動時間の参考にはならないかも知れませんが、それぞれの参拝・観光所要時間の参考にはなると思います。
この三山の付近には是非とも訪れたい摂社、観光地、世界遺産等があり、それを含めて1日で回るのか?白浜方面の和歌山観光とセットにするのか?高野山とセットにするのか?伊勢神宮とセットにするのか?
それらを考慮しながら一泊、二泊のスケジュールの都合でルートを組む必要がありますので、観光コースを決める参考にしていただければと思います。
気になる混雑具合やお得な駐車場情報、アクセス、利用情報など撮って来た写真でシェアします。少しでも皆さまの旅のお役に立てれば幸いです。
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目次
熊野三山について
和歌山県熊野地方に鎮座する熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの神社ではあるが、元来は霊場であったため三山という言い方も仏教的要素が強く残る現れである。
熊野三山とは、2004年7月に、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として登録された3つの神社である。全国に三千社あまりある熊野神社の総本山。
三山の御祭神を熊野権現といい特に三山の主祭神のみを指して熊野三所権現、熊野三所権現以外の神々も含めて熊野十二所権現ともいう。
六世紀に仏教が伝わると早くから神仏習合が進み、「熊野権現信仰」が全国に広まっていき、10世紀には熊野本宮大社の主祭神の家都御子神(けつみこのかみ)は阿弥陀如来、新宮の熊野速玉大社の熊野速玉男神(くまのはやたまおのかみ)は薬師如来、熊野那智大社の熊野牟須美神(くまのむすみのかみ)は千手観音の信仰が確立されていました。
熊野古道について
熊野三山を語る上で外せないのが熊野古道の存在です。
熊野古道は熊野参詣道とも呼ばれ、熊野三山とへと通じる参詣道の総称であり、三重、奈良、和歌山の三県に渡り張り巡らされた道の事です。
全長は600kmにも及びますが、世界遺産に登録されているのは約半分の総延長347.7kmで、散歩感覚で通り抜ける観光ルートからハイキング、トレッキングとそれなりの装備を必要とするルートもあります。
こちらの記事でも紹介していますので「世界遺産 熊野古道の歩き方 初心者が短時間でも歩ける一番人気の場所は?」気になった方はチェック!
熊野本宮大社のアクセス・駐車場・御朱印
熊野参詣道である熊野古道は小辺路(こへち)、中辺路(なかへち)、大辺路(おおへち)、伊勢路(いせじ)、紀伊路(きいじ)と5ルートあるのですが、全ての道はローマではなく「熊野本宮大社」に向かうように作られています。
参詣道なのでもちろん速玉、那智にもつながっていますが、当時としては本宮を一番先に参拝するという事につながっているのかも知れません。
熊野本宮大社のアクセス、駐車場、御朱印は、「熊野三山の始発点 熊野本宮大社のアクセス・御朱印・参拝情報の報告書」をチェック!
熊野速玉大社のアクセス・駐車場・御朱印
熊野信仰の原点の摂社神倉神社から新宮として作られました。
社殿もきれいな朱塗りで三山の中では一番海側にあり境内には明るい雰囲気があります。晴天時にはバックの山々と青空に社殿が映えます。
熊野速玉大社のアクセス、駐車場、御朱印は、「熊野三山巡りの旅 熊野速玉大社は一番のパワースポット?を調査報告」をチェック!
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熊野那智大社のアクセス・駐車場・御朱印
熊野那智大社のアクセス、駐車場、御朱印は、「熊野三山を巡る旅 熊野那智大社のアクセス・駐車場・参拝情報をシェア」をチェック!
飛瀧神社アクセス・駐車場・御朱印
初代神武天皇一行が那智の浜から光り輝く山を見つけ進んでいくとそこには那智の滝があり滝から光るものを取り出し御神体とした。
飛瀧神社のアクセス、駐車場、御朱印は、「日本三名爆の那智の滝 自然崇拝の飛瀧神社でマイナスイオンを感じる」をチェック!
青岸渡寺アクセス・駐車場・御朱印
名刹、青岸渡寺は那智山中腹に鎮座し、熊野那智大社とは門一つで隣接する、神仏習合の一大修験道場でした。
境内からは那智の滝と三重塔が同じフレームに収まり、誰しも一度は見た事がある有名な風景がそこにはあります。
青岸渡寺のアクセス、駐車場、御朱印は、「青岸渡寺から那智の滝の眺望 西国三十三所第一番札所はここだ」をチェック!
神倉神社のアクセス・駐車場・御朱印
神倉神社は、熊野大神が熊野三山として祀られる以前に一番最初に降臨された聖地です。
鎮座地は急な石段を538段登った場所で、社殿と御神体のゴトビキ岩があります。一説にそこは熊野三山では一番のパワースポットだとか。
神倉神社のアクセス、駐車場、御朱印は「熊野三山の始まりの地 熊野権現が降臨した神倉神社の凄さは石段にあった」をチェック!
熊野三山MAPと所要時間
オレンジ(1時間半~2時間)
①熊野本宮大社(御朱印)
②産田社(御朱印)
③大斎原(御朱印)
熊野本宮大社はじっくり見たいので時間を多めに、混雑時は御朱印待ちの列が出来ますので最低でも1時間は見ておきましょう。
産田社・大斎原も見ておきたい場所なので三社合計で1時間半~2時間はかかります。
※産田社・大斎原の御朱印は本宮で一緒に拝受します。
ライトブルー(2時間)
①熊野速玉大社(御朱印)
②神倉神社(御朱印)
速玉は駐車場からも近いので30分もあれば大丈夫。三社の中では一番参拝者が少ないので御朱印待ちもありません。
神倉神社は駐車場が少ないので土日祝は満車の場合があります。急勾配の石段538段の上り下りもありますので1時間はみたいところです。
※速玉で神倉神社の御朱印も一緒に拝受します。
イエロー(3時間半~4時間)
①熊野古道大門坂
②熊野那智大社(御朱印)
③青岸渡寺(御朱印)
④飛瀧神社(御朱印)
大門坂は定番の熊野古道なので是非とも立ち寄りたいです。出来れば坂の下の大門坂駐車場から歩くと満足度が高いです。
大門坂を上がった場所が熊野那智大社なのでセットで考えましょう。この二箇所で2時間は見てきましょう。
青岸渡寺は三重塔の方から那智の滝に歩いていけますので飛瀧神社とセット考えましょう。この二箇所で1時間半は見たいです。
グリーン(4時間)
①鬼ヶ城
②獅子岩
③花窟神社(御朱印)
④産田神社(御朱印)
⑤丸山千枚田
鬼ヶ城は一周するとかなり時間と体力を消耗します。途中で引き返すと考えて40分。
獅子岩は見るだけなのですが、海岸に下りたりすると時間がかかるので40分。
花窟神社は道の駅「花の窟」の駐車場に停めて天気が良ければ七里御浜まで下りるのもいいです。合計で1時間はほしい。
※花窟神社で産田神社の御朱印も拝受します。
産田神社は境内も小さいので30分。
丸山千枚田だけは少し離れているので時間に余裕がないと立ち寄れません。見るだけなので30分。熊野本宮大社の帰りによることも出来ます。(名古屋方面限定)
グリーンの三重県熊野市までを含めるととても1日では回れませんので一泊二日の場合の参考にして下さい。
観光記事・アクセス・駐車場・御朱印は「花の窟・花窟神社(はなのいわや)の御朱印情報 熊野観光と世界遺産めぐり」まで。
熊野三山の回り方
後白河上皇(上皇とは天皇を退位した後の称号)の三十三回を筆頭に数多くの記録が残る熊野御幸(くまのごこう)。
貴族、武士、庶民は熊野詣、上皇などの位の高い方は熊野御幸と言います。
お伊勢参りと同じ様に、熊野詣は平安時代には全国に広まり一生に一度は行きたい場所として人が集まってきたそうです。その現象は「蟻の熊野詣」と称され絵にも描かれています。
平安時代上皇は京都に御所を構え一部の人は奈良の高野山経由で参詣されていたようである。そのため地理的に一番北にある本宮に最初に立ち寄り、熊野川を船で下り河口近くにある速玉、そして最後に戻る形で那智に立ち寄り帰って行かれたそうである。
よって正式な参拝の順番は本宮⇒速玉⇒那智であるとされているので、形式に拘るならこの順番がいいでしょう。
参拝の考え方
参拝にはどうしてもこの順番でないといけない決まりはなく、元来の歩いて参拝する訳もはないのでそこまでこだわる必要はない。
自宅からの方角も様々であるため、日程、コースは人それぞれですし、自家用車でも公共交通機関でも参拝者は回りやすい順番でいいでしょう。
必要なのは「参拝には気持ちが大切」という事です。
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熊野三山の1deyおすすめコース(車限定)
熊野三山にはそれぞれ混雑しない参拝の時間帯(もちろん早朝は混雑しないので)があったり、いい景色を見る時間帯(もちろん早朝は人が少なくていい)があったりしますが、やはりおすすめは熊野古道大門坂です。
早朝の人が少ない時間に厳かな参道を歩くのもいいですが、記事を見ていただければ分かると思いますが人のいない大門坂は最高です。これぞ熊野古道といった風情を満喫出来ます。
ですので、イエローグループを朝一番(6:00)から攻略します。そうすると次は必然的にライトブルーグループに決まってきます。
なぜなら、那智大社から本宮大社は狭い山道を通らなければならず、一度海側まで出て速玉大社経由で本宮大社へ向かったほうが道も広く早いからです。
カーナビでもこの道を案内しますので間違いないでしょう。
熊野古道大門坂駐車場から熊野速玉大社駐車場まで国道42号線でスムーズに走れます。
18.8km 25分と近いです。
ライトブルーグループを攻略した頃には13:30~13:00くらいにはなっているでしょう。
近くで南紀州名物「めはり寿司」の安くて美味しいお店がありますのでランチタイムにしましょう。「熊野三山の始まりの地 熊野権現が降臨した神倉神社の凄さは石段にあった」に詳しく書いてます。
神倉神社駐車場から熊野本宮大社駐車場までは、国道168号線でのんびり周りの景色を楽しみながら新宮川にそって北上します。
33.1km 39分 交通量も多くないので渋滞はしません。
熊野本宮大社に到着する頃はおそらく14:30は回っているでしょう。時間的には余裕なのですが、書き置きの限定御朱印が気になるのでまずは本宮大社に向かい御朱印・お守り等の拝受品をもらいましょう。その後は気楽に参拝できます。
本宮は6ヶ所お賽銭が必要ですので小銭を用意しておくことをお忘れなく。その後は産田社・大斎原と回って熊野三山コンプリートです。
時間があればお土産屋さんを散策するのもいいでしょう。
以上は管理人が実際に1日で回ったコースですが、希望でどうしても熊野古道大門坂を朝一で行きたかったのでこの様な順番になりました。
本宮の回りにはお土産屋さんもあるので買い物もゆっくり出来ますよ。
逆周りで本宮を一番始めに行けば最後の那智の滝のお土産屋さんでゆっくり買い物ができるでしょう。
早朝の到着なので遠方からはかなりハードスケジュールになりますので、焦らずあわてず安全運転でお願いします。
実際はこの後ホテルで一泊してますのでギリギリまで遊ぶことが出来ましたが、日帰りだったらちょっときついかもしれません。
熊野三山コース日程
(6:00大門坂駐車場) ⇒
(6:05熊野古道7:00) ⇒
(7:00熊野那智大社7:55) ⇒
(7:50青岸渡寺8:50) ⇒
(9:00飛瀧神社9:35) ⇒
(10:00大門坂駐車場) ⇒
(10:30熊野速玉大社駐車場) ⇒
(10:35熊野速玉大社11:15) ⇒
(11:30神倉神社駐車場) ⇒
(11:35神倉神社12:40) ⇒
(12:50めはり寿司ランチ13:40) ⇒
(14:35熊野本宮大社駐車場) ⇒
(14:35熊野本宮大社15:30) ⇒
(15:30産田社15:40) ⇒
(15:40大斎原15:55) ⇒
(16:00世界遺産センター16:15) ⇒
(17:05丸山千枚田17:20)
以上、1日で回った時間配分ですので参考までに。
まとめ
4月に熊野三山を1日で回ってみましたが、いかがでしたでしょうか? 現地に行って気になった事をまとめてみました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。
- 回り方に関しては地元の人に聞いても特にこだわりはない。
- こだわるなら古来からの本宮⇒速玉⇒那智で。
- 個人的には那智の滝と飛瀧神社のミストが気持ちいい。
- 速玉は天気がいい日なら一番きれいで映える。
- 神倉神社は絶対外せない場所で一番のパワースポット
- 大斎原の大鳥居は日本一の高さ。
- 実は本宮の近くにいい温泉があるので一泊がおすすめ。